公立高校の合格発表日。

 

 

多くの朗報を確認する中で、残念な報告もあった。ひとえに私の力不足である。勝因なき勝利はあっても、敗因なき敗北はあり得ない。私に甘さ、油断があったのか。甘やかしてしまったのか、タイミングを逸してしまったのか。ずっと考え続けている。

 

 

 

ただ、断言できるのは、全ての子どもたちが最高の努力を見せてくれたこと。そこに、私の技術と勘、彼らを後押しさせる力が足りなかったということ。本当に申し訳ない気持ちだ。この業界にいる先輩から、「長くやっていたら、うまくいかない時もある」と言われていただけに、歯がゆい。私は不可能だと思われることを可能にすることを追い求めてきていたからだ。

 

 

高校入試なんか、長い人生において一瞬の出来事に過ぎぬ。それが、君たちの一生を決めてしまう程、致命的なことではない。思い通りに行った者も、そうでない者も、ここからどのように考え、動くか、だ。君たちの人生はまだ長い。そして、高校生活3年間こそが人生の土台を創るであろう。明日から君たちが、どう過ごしていくか。今日の結果は過程に過ぎない。私のもとで学んだ子どもたちは、回転するな、前進せよ。スピードは任せる。前に進め。その場でブンブンと空回りするプロペラに成り下がるなら、もう友達ではないよ。だけど大丈夫、君たちは前進できる。その力と意欲を持っていることは、この私がよく知っている。

 

 

そうだ、私もだな。君たちに求めるだけの、くだらない大人に成り下がるつもりは毛頭、ない。

 

 

私も前進する。むろん、君たちよりも速いスピードでだ。15歳の君たちに33歳のおっさんが勝てるわけないはずだが、負けない。君たちに負けないくらい、もっと成長して、努力する。自分を磨く。フィールドは違うが、そういう意味では勝負だ。

 

 

前進することが苦しくなって、回転しそうになったら…。いつでも戻ってくる場所は用意している。君たちへの門は常に開けておく。閉ざすことはない、絶対にない。

 

 

また、会おう。ともに成長する15歳の仲間、友人たちへの最後のメッセージである。

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