.31 2013.01

総務委員会の視察で、埼玉県北本市、東京都青梅市へ行ってきた。

 

 

昨年の3月議会のことである。園田議員の一般質問において、松本市長が市庁舎建替えについて踏み込んだ答弁をしたことが、今回の視察に繋がった。庁内には市庁舎建替えに関する検討委員会が立ち上がっている。

 

 

ただ、市庁舎建設整備基金は6億1740万円があるだけで、定期的に積み立てているわけではない。市庁舎建替えに関する国からの補助金は原則的にない。諫早市役所の場合は本体工事費が約42億円であるが、合併特例債の存在が大きい。つまり、現時点においては建替えをしたくとも財政的な裏付けはない。

 

 

私の議会活動を1期目からウォッチされている方はよくご存知だと思いますが、改めて私の見解を簡単にまとめておきます。

 

①まちづくりだけではなく、危機管理の核となる市庁舎の再整備は不可欠。

 

なぜなら、

⇒現在の庁舎は老朽化している上に、耐震構造が万全ではない。さらに、福祉関係、水道関係を始めとした外局が多すぎる。さらに市民課を始めとした窓口業務、相談業務をするには環境が悪すぎる。(市民、職員、双方が可哀想)

 

 

②公共施設の再整備をどのような優先順位で行い、長期的な予算の裏付けを行うべきである。

 

平成21年6月議会にて。

 

⇒公共施設アセットマネジメントを一般質問にて提言。市は提言を受けて、計画策定中。この点を理解していただいたのは、ありがたい。

 

③公共施設の再整備において、優先されるのは市庁舎と小中学校施設である。

 

私はアセットマネジメントの中で、この2つの施設の優先度を高めて欲しいと願っている。そのために、…。

 

競艇事業の利益の基金化、目的化を明確にするべきである。その上で、利益の一部を市庁舎建設整備基金に積み立てるべきではないか、と主張し続けている。

 

※松本市長は競艇事業の利益の基金化、使途の目的化には賛同してくれた。結果的には「子ども夢基金」が設置され、子育て政策などに充てられることに。残念ながら、市庁舎建設整備基金の積み立ては進んでいない。将来世代の負担を考慮すると、少額でもよいので積み続けることが不可欠であるという考えに変わりはない。

 

⇒というわけで、引き続き市庁舎建設整備基金のあり方については議論していくつもり。(3月定例会一般質問で見解を質したい)

 

 

 

さて、視察の報告に入ります。

 

 

北本市は新庁舎建設中であり、青梅市は平成22年に新庁舎が建設されたばかりである。しかし、面食らったのは市庁舎建設整備基金を中長期的に準備してきたことである。北本市の場合は、30年かけて25億円を積み、青梅市は平成3年までに100億円を積んでいたという。青梅市は多摩川競艇場の施行者であることから、競艇事業の利益をしっかり積んできたという。大村市の場合は、競艇事業の利益を将来に向けて積んでおくという概念はほぼ無かったと言えよう。(平成初期の頃の議事録を調べてみると、基金積み立てを主張している議員はいない。ただ、仮に私が当時の議会にいたとして、基金積み立てを主張していたかどうかは疑わしい)

 

 

青梅市は災害に備えた危機管理を意識した設計、そして市民サービス向上にこだわった配慮がなされていた。

 

■ワンストップサービスを実現するために、市庁舎1階で全てが対応できるように。(市民の用件の90%が1階で対応が済む)

■相談室を数多く配置⇒大村市は個別面談するような場所が少なく、窓口職員が苦労している。

■1階を広くして窓口を集中している。

■免震構造 震度6強無被害、7以上を軽微に。

■ナイトパージ(自然換気システム)の導入

■地中熱利用(初期投資額600万、毎年50万の効果)

■雨水利用(トイレで使う1万トンのうち4270トンを雨水で補う。初期投資額1550万に対し、年間170万円の効果)

■太陽光発電(初期投資額2700万だが、そのうち1700万は国からの補助金。年間60万の効果)

■太陽熱利用(初期投資額200万に対し、年間8万の効果)

■明るさセンサー 照度を調整

■屋上緑化

 

 

こちらの部屋は窓口業務の職員が休憩する場所。災害時は帰宅困難者の一時宿泊ができるようになっている。(実際、東日本大震災のときは使用された)

 

 

 

こちら2階のテラス。写真の手前には1階へ降りる階段があり、物資を運びこむことを想定しているため、階段は広めであった。また、こちらは炊き出しを行うことを想定しているという。この一つ上の階が危機管理対策室になっており、エレベーターが不通になったときの補給路、動線が計算されている。

 

 

私は市庁舎の建替えに関する議論を進めていくことは大賛成。

 

市民の方にお願いしたいのは、市庁舎は職員、市長、議員のためのものではない。市民(未来の市民も含まれる)の生命、財産を守る本丸であり、地域を活性化させる拠点でもある。

 

これからの大村市を大局的に考えた時に、どの場所に、どのような機能を持たせた市庁舎を、どのくらいのサイズで、デザインで建設するべきなのか、議論をスタートする時期に来ているのではないだろうか。他市の事例を勘案すると、議論開始から完成までに、2,30年はかかる大掛かりな事業である。私は来年の市長選において、論点の一つになることを願っている。そして、このことを現実的に議論できる人間を信任したいとさえ思っている。

 

議論、はじめてみませんか。

 




●2分でわかる!村崎浩史(紹介動画)

(音がでますのでご注意下さい。)